スピリチュアル物語 第234話 パラレルワールド3

「私達が物事を観察する前…つまり物事が確定する前は…波と粒子の二重性という量子の性質が故の重ね合わせという…可干渉性=波動が互いに干渉出来るコヒーレンス状態にあり全ての結果が可能性として存在しているけれど、観測によって重ね合わせの状態を崩すデコヒーレンスが発生し波の収縮が起き量子が粒子となって確定すると、その瞬間にその一つの結果しか私達は観ることが出来なくなる。が…それ以外の可能性としての結果も私達のこの世界のすぐ横にパラレルに存在しているってこと、ですか…」

マジョリアルの念押しの様な問い掛けに黙って頷くマグワート。

「てことは…コイントスでの裏表での決定やサイコロの目による勝ち負けもなく、全ての結果が同時に存在しているってことになるじゃないか」

ウィザットが茶々を入れる。それを受け

「そうなると…人生の岐路のみならず日常に於いての些細な事柄であっても、どの道を選んでも結局は全ての道の先の世界が永遠にそれぞれに展開していっている…ってことになり、この道を選んだ私と、違う道を選んだ私とが隣り合った世界に複数存在し続けるってことになりますよね。何百人、何千人…いやそんな数じゃない天文学的な数の私が…」

マジョリアルは発言しゾクっとした様な仕草をした。

「それって…パラレルワールド自体が天文学的数字で存在しているってこと?その世界って…その人にとってのものだよね?ということは…人の数だけパラレルワールドが出来ちゃうの???自分や相手がそれぞれにどんどん分裂?増殖?していくのかい?」

ウィザットも身震いをした。

2025年4月25日号につづく❣

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