スピリチュアル物語 第252話 三匹の仔豚

「大きな視点を持つ前には今という時、目の前の現実を誠実に生きることがベースとなる…」

ウィザットがマグワートの言葉をなぞると、それを受けマグワートは更にこう続けた。

「家を建てる際には一つのレンガや木材、釘を一本も使わない建築方法もあるが一般的には一本の釘が基本となるじゃろ。どんな大きな建物でも一つひとつのパーツが組み合わさって建物として完成する。人生も…日々日常、一日一日が積み重なって進んでいく…」

「何事も基礎が大切っていうことですね」

マジョリアルが納得顔でそう言うとマグワートは頷きながら

「そうじゃな。元々は18世紀後半から存在していたイギリスの民間伝承としてのおとぎ話で、ウォルト・ディズニーによって1933年に映画化されたことで世界的に知名度が上がった『三匹の仔豚』というおとぎ話があるが、その話の中では喩えとして、藁や木の枝で短時間に簡素に建てた家は狼に攻撃されるが、手間暇掛けてしっかりと建てた煉瓦の家は攻撃を免れるという結末じゃ」

と言った。

「藁がダメなのは解るけど、さっき木材は一つの基本となるってことだったけど…」

納得のいかないウィザット。

「木材というよりも細い木の枝なんじゃなかろうか…。それに…ここでの教訓はコツコツと努力することの大切さであって木材自体にNGが出ている訳ではなく、飽く迄も手間暇の対比としての譬えじゃ」

「成程、譬え話ってことか」

「狼も牧畜が盛んな地域では悪に譬えられるが、農業が盛んな地域では畑を荒らす動物を食してくれる存在として神格化されているケースもあるし…」

2025年12月5日号につづく❣

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