スピリチュアル物語 第249話 一区切りを付ける意味

「こちらの世界に誕生する時もあちらの世界に回帰する時も、Spiritとしての一区切りを付けるという点に於いては同じだけれど、人は何度も生まれ何度も死んでも、何故生まれるのか、何故死ぬのかを知らない?」

マジョリアルが困惑顔でそう言うと、

「じゃあSpiritとして一区切り付ける意味がないじゃないか」

ウィザットが口を尖らす。それを受けてマグワートが再び口を開いた。

「意味はあるぞ。人間としては輪廻転生を繰り返しても何故生まれるのか、何故死ぬのかを知らない状態なので、Spiritが何度も仕切り直す必要があるからじゃよ。つまり、Spiritは何故生まれるのか、何故死ぬのかを知っているので、それを人間に氣付かせる為、人によってのこちらの世界での寿命や旅立つ時期、旅立ち方に違いはあるにせよ、一旦あちらの世界に戻ってこちらの世界で何を学び何を学び残しているのかを整理して、再び新たな肉体を得て違う立場や環境に誕生させるという区切りを付けておるんじゃ」

「ということは、何故生まれるのか、何故死ぬのかを悟ったらもうこちらの世界には生まれて来ないってことかい?」

「そうじゃな。この地球次元レベルではなく、恐らくはワンランク上の次元に登場する筈じゃ」

「ワンランク上の次元?」

「そうじゃ、四次元かも知れないし、五次元かも知れないし、そもそも次元という概念ではない世界かも知れん」

「ずっとあちらの世界に居続けるってことはないんですか?」

「あるじゃろな。全てを学び切った暁には…」

「そしたらもう地球ツアーには魅力を感じないのかい?」

2025年10月24日号につづく❣

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