スピリチュアル物語 第234話 パラレルワールド

「物事が確定した後に出現するパラレルワールドへのシフトは肉体がある私達には不可能だけれど、同様に肉体があるが故に無理な筈のタイムトラベルやタイムワープが事実としてあるとすれば…それらは時空を超越して起きる現象としては似ている…という意味なんですね」

マジョリアルが納得顔でそう言うと…

「そもそもパラレルワールドってのは何なんだい?」

納得いかない顔のウィザットが質問した。

「パラレルワールドまたはパラレルユニバースは、日本語では並行世界、並行宇宙、並行時空と言い、物事が確定した後に出現する現実じゃ。つまり…人々は日々一瞬毎に物事の大小や重要度に関わらずあらゆる可能性の扉の前に居て、その都度の選択により開く扉が変わり、その先の未来へと続く今という瞬間もそれに伴いその都度目まぐるしく変化している。扉を選択して開ける前の量子は波の状態にあり、207話と208話でも触れた様に、量子は観ることで波から粒子になり実体化するので、選択して扉を開けた瞬間にあらゆる可能性の中から唯一の現実が目の前に具現化するんじゃが、別の扉の先には別の波があり、扉は可能性の世界としてのゼロポイントフィールドに無数に存在するが、肉体のあるワシらはその中の一つしか選べない。が。選ばなかった扉の先の未来が今自分が居る世界のすぐ横にパラレルに無数に存在している…という理論じゃ」

「でも…開けない扉の向こう側の量子は波のままなので…確定していない状態…つまりパラレルには存在していないんじゃないですか?」

マジョリアルが疑問をぶつけた。

2025年3月28日号につづく❣

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