「それがパラレルシフトですか?」
マジョリアルの質問に
「いや、人生の途中でクリアに到達した場合に更なる別の課題や使命、宇宙からのギフト(天分・幸運)や愛が与えられることと、別のパラレルワールドにシフトすることは基本的には別物じゃ」
マグワートはそう答えて更に続けた。
「パラレルシフトは、可能かどうかは別として、理論的には現在と並行して存在している別世界への横移動じゃが、人生の途中でその人生に於ける課題や使命、宇宙からのギフト(天分・幸運)や愛をクリアし、次なる段階を目指す為に人生がガラっと変わったり別人の様になるのは、横移動ではなく上方向への縦移動じゃからのう」
「縦移動?」
ウィザットが質問。
「そうじゃ。本来は来世で目指す筈のものの前倒しの様なものじゃ」
「えー?じゃあ一生懸命今世での課題や使命等をクリアしても、残りの人生をゆったりと過ごせる訳ではなく、また次の課題や使命等が与えられるっていうことですか?」
「一生懸命クリアしたご褒美は無しってことかい?」
二人が次々に不満を口にすると、マグワートは優しく微笑みながら次の様に言った。
「いやいや、君達は勘違いをしているのかも知れないが、課題や使命、宇宙からのギフト(天分・幸運)や愛が既にご褒美の様なもんじゃよ。課題や使命と聞くと辛い修行をクリアしていくイメージがあるのかも知れんが、宇宙はこの世に生まれた全ての人間を祝福していて、課題や使命があるが故の喜びや幸福に人生は満ちておるんじゃ。その視点に立つことでご褒美は常に与えられていることに気付けるぞ
2025年6月20日号につづく❣