スピリチュアル物語 第254話 狼

「成程…存在そのものはニュートラルであってもこちらサイドにとってどういう存在であるか次第では悪にも神にもなり得るってことですよね」

マジョリアルの納得顔の発言に

「なんかそういうのって怖いよな。自分としては何も変わらないのに相手によっては真逆な存在にされちゃうんだから…」

ウィザットが肩を竦めると、それを受けてマグワートがこう言った。

「以前の号でも触れた様に存在や起きた事象そのものはニュートラルであっても、人間の解釈次第では雲泥の差が出るってことじゃな」

「狼の話に戻りますけど…確か狼は群れで生活する動物ですよね?でも、『三匹の仔豚』に出てくる狼は一匹ですね」

「『赤ずきん』『狼と七匹の仔ヤギ』にも一匹しか出てこない…」

「孤独を愛する一匹狼ってことかい?」

「狼はパックと呼ばれる群れを作り、基本的にはリーダーペア(アルファペアとも呼ばれる)としてのオスとメスの一夫一婦制のつがいのみが繁殖を繰り返し、その子供達と子育て等のヘルパーとして存在する別の狼達(ベータ、オメガという厳格な順位があるとも言われている)にて家族集団が構成されているそうじゃが、成長し繁殖可能な年齢(2歳程度)になった子供が独立することを選び、別の新たな群れを作る過程に於いての過渡期に一時的に一匹になっている状態を人間的な視点で孤独を好み群れから離れている存在との解釈で“一匹狼”と称しているだけで、孤独を愛して生涯一匹で居る狼は居ないそうじゃよ」

「人間て自分達からの視点で事実を誤解していることも多いんですねぇ…」

2026年1月9日号につづく❣

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